「未来は再現できる:10社経営の社長が 教える、“がんばらない未来戦略”」

③がんばらずに結果が出る法則を見つけよう
──目的変数に対して、説明変数を探すだけ。

さて、自分自身のギャップ=強みがわかったら、さらに、結果がでる法則を見つけていきましょう。
「がんばってるのに報われない」、人生でも仕事でも、「あんなに頑張ったのに…」という経験、ありますよね。

・睡眠時間を削って勉強したのに、成績が伸びない。
・営業をあれだけ頑張ったのに、契約が取れない。
・資料を完璧に整えたのに、会議でスルーされる。

がんばった事実は確かにあるのに、成果がついてこない。これって、すごく切ないし、どうしていいかわからなくなし、涙がでてくることもあります。

でも——もしかしたら、がんばる方向を間違えていただけなのかもしれません。
成果には必ず「説明できる理由」があります。ビジネスも人生も、運まかせじゃ再現できません。運がよかったなかに、なにか法則があるはずです。

成果が出るときには、ちゃんと「原因」があるのです。統計学を学んだことのある方は、目的変数、説明変数という言葉を聞いたことがあるかもしれません。これらを私たちの仕事や生活にも取り入れることを提案します。目的変数(=結果)に対する説明変数(=要因)としていろいろと考えます。

たとえば:

成績が上がった → 勉強時間が増えた?集中できた?睡眠時間も?
企画が通った → プレゼンのタイミング?言い回し?相手の気分?
売上が上がった → 天気?陳列?SNSの投稿内容?

このように、結果には必ず「そうなった理由」があります。がんばる方向性、変数の組み合わせ、あるいは結果がでる変数の値が効いていたのです。

いくつか事例を紹介します。これは完全に私ごとになります。絶対にマネはしないでくださいね。お医者さんに血圧が高いことを指摘されました。確かに上が140、下が95くらいありました。私は標準体重ですし、運動不足でもなく体は動かしているほうだと思います。お酒、たばこは一切やりません。
そこで、いろいろ調べていると、塩分を取りすぎると血圧が高くなるという説明が多いことに気が付きます。そこで、どうして塩分を取りすぎると血圧が高くなるかさらに調べると、その結果水分を欲して水分を多く飲む、その結果、血液量が増加し、血管にかかる圧力が高まる・・・これだ!と思ったのです。私は尿管結石を頻繁にしているので、意識してたくさんお水を飲んでいたのです。
また、私は夜間頻尿?っぽく、それは夜寝る前にもお水をよく飲んでいたので、飲まなかった日、飲んだ日を作り、朝の血圧を3か月間測り続けた結果!なんと!水を飲んだ日のほうが血圧が高い!T検定でも有意に高い!ということがわかりました。それから過度にお水を飲まなくしたのです。たったこれだけで、薬を飲むこともなく、高血圧を克服したのです。

再現性を生む、3ステップのシンプル法則
では、どうすれば「法則」が見えてくるのでしょうか?

答えはこの3ステップ。
① 仮説を立てる:「もしかして○○のせい?」
まずは直感でもいいので、「こうだったから成果が出たのでは?」という仮説をいくつか立ててみます。

睡眠時間が短かったから集中できなかった?天気がよかったからお客様が多かった?朝よりも夕方のアポの方が契約率が高い?たとえ外れてもよいので仮説を立てることです。
仮説を立てるだけで、思考が「再現性モード」に切り替わります。

② 記録する:小さなデータを集めてみる
仮説を検証するために、記録を取ってみましょう。難しいツールはいりません。紙のメモやスマホでもOKです。

何時に寝た/起きた その結果は?   勉強がはかどったかどうか
会議の集中度(主観で10点)その結果は? 企画が通ったかどうか
食事の内容タイミング  その結果は?   体調はどうだったか
顧客の反応メモ その結果は?       クロージングが成功したかどうか

これを1〜2週間続けるだけでも、思わぬパターンが見えてきます。

③ 結果と照らす:「どういうときに成果が出た?」
最後に、実際に成果が出た日・出なかった日を並べて、記録と照らしてみましょう。

すると…

睡眠6時間以上の日は、勉強がはかどった。SNS投稿後30分以内のDM返信が、成約率が高かった。木曜の午後はなぜか体調が悪かったなど、「法則」が浮かび上がってきます。

それを元に、日々の行動やスケジュールを設計し直していきます。これが、「法則」を知るということになります。
がんばる前に、法則を見つけてみましょう。がんばらない、というのは、怠けるということではありません。「正しくがんばる」ために「法則」を見つけてみましょう。すると、
行き当たりばったりの努力ではなく、説明できるがんばり方に変わっていきます。

それが、
「がんばらずに、結果が出る人」になる方法です。あなたの「説明変数」は何ですか?
成果が出た日、何をしていましたか?調子がよかった日は、何が違いましたか?

「もしかして、これが効いてた?」という要因はありませんか?

目的変数(ゴール)を見据えて、説明変数(法則)を見つける。それだけで、あなたの未来は偶然から「再現」へと変わっていきます。

次回は④ 小さなデータが、未来を見せてくれる
「再現」するには何が必要か?です。お楽しみに!

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